知らない貴方と、蜜月旅行
人差し指で顎を持ち上げられ、吏仁の唇が私の唇へと近付く。
違う…!私はキスなんかされたいわけじゃないっ。私は今でも、亮太が好きで忘れられないのっ。だから、キスなんか待ってない…!
「あー、だっせぇ…」
「吏仁…?」
さっきまで〝俺様だぜ!〟くらい、自信に満ちた顔をしていたくせに、急に髪の毛をグシャッとかき乱し俯いた。思わず名前を呼び、顔を覗いた。
「……なんかお前といると、調子狂うわ」
「そんな、ことっ」
「俺、紫月のことすげぇ好きになったら、どうなるんだろうな」
「えっ…?」
「きっと、お前から抜け出せられなくなるほど、ハマっていくんだろうな?」
吏仁……。それは私のセリフだよ…。もし吏仁を好きになったら、私はきっと貴方から離れられない。
「ごめんな?そんな顏させたいわけじゃねぇんだ」
「……私、今どんな顏してるの?」
「すげぇ、泣きそうな顔してる」
「………」
「よし、決めた」
「ん、なに…?」
突然、吏仁はスッキリした顔をさせ、私を見つめた。なにを決めたのだろうか。少しだけ、聞くのが怖い…。
だけど、彼が口にしたのは、私が思っていたこととは全然違っていた──
「もう、紫月のそういう顔は見ない。見ないつーか、させない」
「え……」
「とりあえず、泳ごうぜ。ほら、手。繋いでやるから、出せ」
違う…!私はキスなんかされたいわけじゃないっ。私は今でも、亮太が好きで忘れられないのっ。だから、キスなんか待ってない…!
「あー、だっせぇ…」
「吏仁…?」
さっきまで〝俺様だぜ!〟くらい、自信に満ちた顔をしていたくせに、急に髪の毛をグシャッとかき乱し俯いた。思わず名前を呼び、顔を覗いた。
「……なんかお前といると、調子狂うわ」
「そんな、ことっ」
「俺、紫月のことすげぇ好きになったら、どうなるんだろうな」
「えっ…?」
「きっと、お前から抜け出せられなくなるほど、ハマっていくんだろうな?」
吏仁……。それは私のセリフだよ…。もし吏仁を好きになったら、私はきっと貴方から離れられない。
「ごめんな?そんな顏させたいわけじゃねぇんだ」
「……私、今どんな顏してるの?」
「すげぇ、泣きそうな顔してる」
「………」
「よし、決めた」
「ん、なに…?」
突然、吏仁はスッキリした顔をさせ、私を見つめた。なにを決めたのだろうか。少しだけ、聞くのが怖い…。
だけど、彼が口にしたのは、私が思っていたこととは全然違っていた──
「もう、紫月のそういう顔は見ない。見ないつーか、させない」
「え……」
「とりあえず、泳ごうぜ。ほら、手。繋いでやるから、出せ」