音楽プレーヤー
『……マナのこと、覚えてねぇの?』
録音を終え、聞いてみると。
須王江里は「は?」と言った。
『マナとは最近会ったのよ?』
『瀬戸内 愛…本当に覚えてねぇんだな?』
『瀬戸内…愛……』
悩む顔は、本当に覚えていないようだった。
『……じゃあな』
『いっ……
嫌ああああああああっ!!』
須王江里…エリちゃんは、俺に殺された。
『……マナ…』
真っ赤に染まったナイフを落とす。
俺の手も、真っ赤に染まっていた。
震えている両手を、ぎゅっと握りしめる。
『……会いたい』
あの子は俺の天使だから。
俺の世界に欠かせない、女神だから。
『マナ』
俺が、マナの全てを、愛してあげるよ。
だから……なぁ。
俺だけ、見てくれよ。