ヒーロー(ヤンデレ)が死亡しました
「って、フィーさん。暗くなってきたっすよ。村の出と言ってましたが、ここからは遠いし、オレんとこの教会に行きましょう」
新緑の輝きも鈍ってきた時間。夜はやはり危険だと、促す彼に従う。
「実は司祭さまに用があって来たのですが」
呪いを解いてとの話だが、これは彼との話し合いで解決しなければならない自体となった。
「はっ、司祭さまに彼を成仏させられませんかっ」
「いや、こんだけフィーさんに取り憑いた状態じゃテコ使っても無理っす。それに、司祭さまは今……」
少し暗い顔をするサクスくん。少しして、行きましょうと声をかけてくれた。
「話は教会でします。オレも、午後の掃除をサボってきたもんであんまり長居出来ないんすよ」
そういえば、修道士である彼がどうして森の中にいるのか。その話もそちらでしてくれるのかと、彼の背を追う。
ゲノゲさんもついて来ようとしたが、風で飛ばされてしまった。バイバイと手を振れば、言葉を返してくれる。
些細な嬉しさ。
お別れ後も残るけど。
「あなたはきっとーー」
ずっと言葉をかけてくれていたのに、私は何も……。
落ち込む寸前、サクスくんの背中にぶつかってしまった。
互いにすみませんと謝り合う。
私は物思いに耽っていた前方不注意だけど、サクスくんの場合は前方注視か。足を止めるほど、前行く団体に目を置いていた。