あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
 そんなにお洒落をしない私も最低限の身嗜みに時間は必要で、バタバタと用意をしている私の横で小林さんも私よりは簡単だけど用意をしている。目が合うと、小林さんはニッコリと笑ってくれて…結婚するってこんな感じなのかと思う。


「間に合う?」

「多分」


 私は自分の身支度を急ぐしかないと思いつつ用意をしていると、後ろから小林さんは私の身体をキュッと抱き寄せる。洗面所の鏡には後ろから抱きしめられた私の姿が映っていて顔は真っ赤だった。鏡越しに小林さんは私に笑い掛けていた。



「そろそろ大丈夫?」

「はい」

「でも、行く前にちょっとだけ美羽ちゃんを堪能」


 小林さんはさっきよりも強く私を抱き寄せ、私の動きを封じるかのように腕に力を入れるのだった。


「カフェで食事ですよね」


「そうだね」


「間に合いますか?」


「間に合うよ」


 小林さんの甘さに私は酔ってしまうそうだった。


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