あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
合鍵…。
私が小林さんの空間にいつでも入っていいということ。まだ始まったばかりなのに急激に小林さんとの距離がなくなっていくのを感じる。残された時間がないから仕方ないのだけど、自分の行動に迷ってしまう私にはこれくらいの方がいいのかもしれない。
私の歩く少し前を小林さんは歩いている。私はその背中に手を伸ばし、一緒に歩いて行く。これが私と小林さんの恋なのだと思う。
『ありがとうございます』
携帯をバッグの中に入れると私は前を向く。歩きなれた道の先には真っ白な研究所が見えてくる。その綺麗な白を際立たせるように緑の木々に包まれ、その後ろには絵の具のように透き通るような空が広がる。朝の靄さえない綺麗な空に今日という一日を頑張ろうと思うのだった。
大きく深呼吸して入った研究室はいつものように中垣先輩がいる。パソコンの前に座った中垣先輩は既にもう研究体制に入っていて、研究室に入ってきた私を一瞥しただけだった。
「おはようございます」
「ああ」
「コーヒーでも飲みますか?」
「ああ」
こんな風にしか話さない時は最高レベルの集中。コーヒーを淹れて、専用のマグカップに入れて先輩の机の定位置に置くと、何も言わずにそのコーヒーに口を付ける。それが私と中垣先輩にとってもいい距離感だったりする。中垣先輩が邪魔されたくないと思っているように私も中垣先輩の邪魔はしたくない。
私が小林さんの空間にいつでも入っていいということ。まだ始まったばかりなのに急激に小林さんとの距離がなくなっていくのを感じる。残された時間がないから仕方ないのだけど、自分の行動に迷ってしまう私にはこれくらいの方がいいのかもしれない。
私の歩く少し前を小林さんは歩いている。私はその背中に手を伸ばし、一緒に歩いて行く。これが私と小林さんの恋なのだと思う。
『ありがとうございます』
携帯をバッグの中に入れると私は前を向く。歩きなれた道の先には真っ白な研究所が見えてくる。その綺麗な白を際立たせるように緑の木々に包まれ、その後ろには絵の具のように透き通るような空が広がる。朝の靄さえない綺麗な空に今日という一日を頑張ろうと思うのだった。
大きく深呼吸して入った研究室はいつものように中垣先輩がいる。パソコンの前に座った中垣先輩は既にもう研究体制に入っていて、研究室に入ってきた私を一瞥しただけだった。
「おはようございます」
「ああ」
「コーヒーでも飲みますか?」
「ああ」
こんな風にしか話さない時は最高レベルの集中。コーヒーを淹れて、専用のマグカップに入れて先輩の机の定位置に置くと、何も言わずにそのコーヒーに口を付ける。それが私と中垣先輩にとってもいい距離感だったりする。中垣先輩が邪魔されたくないと思っているように私も中垣先輩の邪魔はしたくない。