あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「どうぞ」
私が所長室の中に入ると所長は私の姿を捉えるとニッコリと微笑んだ。そして、私をソファに座る様に促すと、目の前に大きめの封筒を差し出したのだった。ただでさえ、所長の部屋に来ることなんか殆どないので緊張する。そして、目の前に置かれた封筒はもっと緊張を高めた。
「これはフランス留学の時に必要なものの書類だよ。読めば分かると思うけど、三か月は午前中フランス語の語学学校に行ってもらう。そして昼からはフランスの研究室で研究チームに入って仕事をして貰うようになる。
住むことになっている場所はフランスの支社と研究所の人がたくさん住んでいる地区になる。会社が借り上げているアパルトマンがあるのでそこに入居して貰うことになるだろう。坂上さんも知っている折戸くんも近くに住んでいるから安心だと思う。といっても、彼はフランス支社で忙しいだろうから、そんなに頻繁に会うことは出来ないだろうけど」
行くと決めたのは昨日。
でも、今日は自分がフランスで住む場所まで決まりつつある現実を目の当たりにする。流れるスピードに私は中々ついて行けない。
「ありがとうございます。頑張ってきます」
そうは言いながらも、折戸さんが近くに住むということで安心する反面、甘えることも出来ないとは思う。なんといっても私はあの折戸さんの真剣な思いに応えることが出来なかった。
私が所長室の中に入ると所長は私の姿を捉えるとニッコリと微笑んだ。そして、私をソファに座る様に促すと、目の前に大きめの封筒を差し出したのだった。ただでさえ、所長の部屋に来ることなんか殆どないので緊張する。そして、目の前に置かれた封筒はもっと緊張を高めた。
「これはフランス留学の時に必要なものの書類だよ。読めば分かると思うけど、三か月は午前中フランス語の語学学校に行ってもらう。そして昼からはフランスの研究室で研究チームに入って仕事をして貰うようになる。
住むことになっている場所はフランスの支社と研究所の人がたくさん住んでいる地区になる。会社が借り上げているアパルトマンがあるのでそこに入居して貰うことになるだろう。坂上さんも知っている折戸くんも近くに住んでいるから安心だと思う。といっても、彼はフランス支社で忙しいだろうから、そんなに頻繁に会うことは出来ないだろうけど」
行くと決めたのは昨日。
でも、今日は自分がフランスで住む場所まで決まりつつある現実を目の当たりにする。流れるスピードに私は中々ついて行けない。
「ありがとうございます。頑張ってきます」
そうは言いながらも、折戸さんが近くに住むということで安心する反面、甘えることも出来ないとは思う。なんといっても私はあの折戸さんの真剣な思いに応えることが出来なかった。