あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
いつものようにゆっくりと研究室がオレンジ色に染まり、群青色に色を移していく。そんな時間の経過にハッとするくらい私は研究に夢中だった。定時なんかあってないようなものだから、私は今日も残業の予定。でも、どうにかして午後八時くらいには研究室を出たいと淡い期待を持っていたりする。
小林さんと会いたい。
そう思う気持ちが私の中にある。今日はフランス行きを断り、小林さんの横に居たいと決めた日だからこそ、少しでも会いたいと思った。それなのに、研究の一部が私の推察と同じような動きを始めたから帰る気持ちが揺らぐ。もう少し頑張れば、どうにか糸口から何を引き出せるのはないかと…。
でも、それはそんなに甘いものではない。
自分の中での推察通りに研究が進んだのは少しだけで、その後は大きくデータから離れていってしまう。そのデータと自分の推察との乖離が私に溜め息を零させる。
こんなことはいつものことなのに…。それでも、やはり悔しさはぬぐえない。
「そんなに焦る必要はない。高見主任の切った期限は大まかなものなので、気にする必要はない。で、まだ居るのか?」
「もうそろそろ帰ろうかと思います。先輩はまだ居ますか?」
ちょっと迷惑そうな言葉に色を感じながらそう答えると中垣先輩は先輩らしくない言葉を口にした。
小林さんと会いたい。
そう思う気持ちが私の中にある。今日はフランス行きを断り、小林さんの横に居たいと決めた日だからこそ、少しでも会いたいと思った。それなのに、研究の一部が私の推察と同じような動きを始めたから帰る気持ちが揺らぐ。もう少し頑張れば、どうにか糸口から何を引き出せるのはないかと…。
でも、それはそんなに甘いものではない。
自分の中での推察通りに研究が進んだのは少しだけで、その後は大きくデータから離れていってしまう。そのデータと自分の推察との乖離が私に溜め息を零させる。
こんなことはいつものことなのに…。それでも、やはり悔しさはぬぐえない。
「そんなに焦る必要はない。高見主任の切った期限は大まかなものなので、気にする必要はない。で、まだ居るのか?」
「もうそろそろ帰ろうかと思います。先輩はまだ居ますか?」
ちょっと迷惑そうな言葉に色を感じながらそう答えると中垣先輩は先輩らしくない言葉を口にした。