あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
 私は自分の住んでいるマンションの最寄りの駅についていた。考え事をしながら帰ってきたので、今日はいつもよりも電車のスピードが速かったのではないかとさえ思う。もう少しで電車から降りそこなうくらいにギリギリに電車から降りたのだった。


 自分のマンションの最寄りの駅まで戻って来て思うのは今日の夕食はどうしようかと思うことだった。毎日、研究所では出前とか、近くのコンビニなどで済ませているけど、今日はいつもよりも少しだけ早い。自炊しようと思えば出来る時間ではあるけど、なんとなくそんな気にもならなかった。


 かといって、どこかの店に入って食事をする気にもならず…結局はコンビニで済ますことにした。マンションの近くのコンビニに着くと、明るい店内には何人かのお客さんがいる。会社帰りの出で立ちを見ながら私はフッと息を吐く。お弁当類を食べる気にもならず、かといってパスタ系などの麺類もイマイチだった。


 結局手に取ったのは、おにぎりとサラダ。定番だった。


 レジに並びながらバッグの中から財布を取ろうとすると、バッグの一番下に入り込んでいた携帯が光っているのが見える。研究の邪魔になるからと着信音も、バイブでさえも消していたから気付かなかった。きっと、小林さんからのメールに違いない。普段は研究所を出たら、バイブだけは入れるようにしてるのに、中垣先輩の駅から反対に歩いて行くのを見ていたので今日に限って忘れていた。
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