あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
急に後ろから腕を捕まれ、前に向かって歩いていた私の身体は簡単に揺れた。その勢いで転ばないように足を踏ん張る私がいた。こんないきなり人の腕を掴むなんて…。
怖い。その感情が私の身体を突き抜けた。
ここは日本ではない。こんな白昼堂々引ったくりに会うなんて思いもしなかった。空港の入国ゲートのすぐそばでひったくりなんて…なんてフランスは大胆な場所なんだろう。
そんな思いで恐々見上げると、私の身体から一気に力が抜けるのを感じた。私の手を握ったまま息を切らせているのは折戸さんだった。
「美羽ちゃん」
いつもは余裕で優雅な雰囲気の折戸さんが100メートル走でもしたかの如く息を切らせている。ついでに私の掴んでいた腕を離した今も中々話すことは出来ない。言葉にならないようだった。肩で息を切らせている。
「折戸さん?どうして?」
「悪い。ちょっと待って。マジで心臓が壊れそう」
折戸さんはハアハアと整わない息のままで額から汗を流していて、首筋にも幾つもの筋を作っている。綺麗にいつも整えられた髪も今は乱れていて、折戸さんは本気の全力疾走をしてきたのだというのが分かった。
でも、どうして折戸さんが迎えに???
その答えを知るにはしばらくの時間が必要だった。
怖い。その感情が私の身体を突き抜けた。
ここは日本ではない。こんな白昼堂々引ったくりに会うなんて思いもしなかった。空港の入国ゲートのすぐそばでひったくりなんて…なんてフランスは大胆な場所なんだろう。
そんな思いで恐々見上げると、私の身体から一気に力が抜けるのを感じた。私の手を握ったまま息を切らせているのは折戸さんだった。
「美羽ちゃん」
いつもは余裕で優雅な雰囲気の折戸さんが100メートル走でもしたかの如く息を切らせている。ついでに私の掴んでいた腕を離した今も中々話すことは出来ない。言葉にならないようだった。肩で息を切らせている。
「折戸さん?どうして?」
「悪い。ちょっと待って。マジで心臓が壊れそう」
折戸さんはハアハアと整わない息のままで額から汗を流していて、首筋にも幾つもの筋を作っている。綺麗にいつも整えられた髪も今は乱れていて、折戸さんは本気の全力疾走をしてきたのだというのが分かった。
でも、どうして折戸さんが迎えに???
その答えを知るにはしばらくの時間が必要だった。