あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
三人でカフェでの朝食を終わらせると、折戸さんはゆっくりとカップをテーブルに置くと静かに小さな溜め息を零した。そして、腕の時計に視線を移し、そしてその穏やかな視線を私とキャルさんに流すと、ニッコリと笑った。
「余りに楽しかったから時間が過ぎてる。そろそろ行かないと遅刻する」
ハッとして真っ白に壁に掛かっているモダンな針を持つ時計を見ると時間は既にかなり経っていた。ここからなら少し急いで動かないと研究所に間になわない。昨日、ネットで調べて掛かる時間は検索済みで、折戸さんの言うとおり、もうここから出ないと間に合わない。
一番最初の日から遅刻するわけにはいかないのに、横を見るとキャルさんは優雅にまだエスプレッソを飲んでいる。時間なんかよりも今のこのカフェタイムを楽しむ方が大事だという雰囲気だった。
「キャルさん。急がないと」
「研究所は逃げないわよ」
逃げるとか逃げないとかではなくて…。一番最初の日に遅刻するなんて行けないということで…。でも、キャルさんは余裕綽々で悠然としていた。
「大丈夫。私に任せていて。翔は先に行って。私は美羽とこのエスプレッソを飲んでから行くから」
「ん。了解。じゃ、美羽ちゃんのことはキャルに任せた。キャルのせいで美羽ちゃんが初日から遅刻とかなるならそれは後からが怖いぞ」
「それも了解。美羽のことは心配しないで大丈夫」
「じゃ、俺は先に行くから。美羽ちゃん。またね。フランス研究所での成果を楽しみにしているから」
そういうと、私の返事も待たずに折戸さんはカフェを出て行ってしまったのだった。雑踏の中、折戸さんの背中はスルリと店の中を歩き、スルリと外に出て行ってしまう。そんな後ろ姿を見ながら…。私は自分が遅刻しないかを心配になったのだった。
「余りに楽しかったから時間が過ぎてる。そろそろ行かないと遅刻する」
ハッとして真っ白に壁に掛かっているモダンな針を持つ時計を見ると時間は既にかなり経っていた。ここからなら少し急いで動かないと研究所に間になわない。昨日、ネットで調べて掛かる時間は検索済みで、折戸さんの言うとおり、もうここから出ないと間に合わない。
一番最初の日から遅刻するわけにはいかないのに、横を見るとキャルさんは優雅にまだエスプレッソを飲んでいる。時間なんかよりも今のこのカフェタイムを楽しむ方が大事だという雰囲気だった。
「キャルさん。急がないと」
「研究所は逃げないわよ」
逃げるとか逃げないとかではなくて…。一番最初の日に遅刻するなんて行けないということで…。でも、キャルさんは余裕綽々で悠然としていた。
「大丈夫。私に任せていて。翔は先に行って。私は美羽とこのエスプレッソを飲んでから行くから」
「ん。了解。じゃ、美羽ちゃんのことはキャルに任せた。キャルのせいで美羽ちゃんが初日から遅刻とかなるならそれは後からが怖いぞ」
「それも了解。美羽のことは心配しないで大丈夫」
「じゃ、俺は先に行くから。美羽ちゃん。またね。フランス研究所での成果を楽しみにしているから」
そういうと、私の返事も待たずに折戸さんはカフェを出て行ってしまったのだった。雑踏の中、折戸さんの背中はスルリと店の中を歩き、スルリと外に出て行ってしまう。そんな後ろ姿を見ながら…。私は自分が遅刻しないかを心配になったのだった。