あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
本社営業一課主任。普通の支社の主任とは全く違うその立場は一般の支社の課長以上にも相当すると言われる役職で、成績は勿論のこと、人間性にも優れていないといけない。本社営業一課の主任となると同期でも一番の出世になるだろう。その資格は十分にあると私は思う。
「高見主任はどうなさるのですか?」
「俺は営業一課の課長になる。実際に仕事内容は変わらないが、部下の事が疎かになる。そこに折戸がいてくれたら助かるのは事実だ」
「おめでとうございます」
「そんなにめでたくもないんだけどな。課長になるのは責任が増えるから、今のままの主任の方が気持ち的には楽なんだが」
実際に営業一課の課長は殆ど高見主任にお任せ状態で本来の仕事は高見主任が全部代行していた。だから仕事内容は変わらないというけど、それだけじゃないと思う。一段と増す仕事内容の重さを少しでも助け和らげるのに折戸さんは適任だと思う。
「ただ、折戸がフランスが気に入っているので離れないって言って聞かない。仕事が順調というのもあるとは思うけど、それ以上に折戸が気にしているのは坂上さんの事だと思う。蒼空と離れて寂しい思いをしているというのに、この上、自分まで坂上さんを置いて日本に帰国するのはっていうのが、俺の想像する折戸の気持ち」
折戸さんの顔が私の脳裏に浮かぶ。あの優しい微笑みが近いうちに私の傍から消える。そう思うと、胸の奥がキュッと痛む。寂しいと言う気持ちは確実にあった。
「高見主任はどうなさるのですか?」
「俺は営業一課の課長になる。実際に仕事内容は変わらないが、部下の事が疎かになる。そこに折戸がいてくれたら助かるのは事実だ」
「おめでとうございます」
「そんなにめでたくもないんだけどな。課長になるのは責任が増えるから、今のままの主任の方が気持ち的には楽なんだが」
実際に営業一課の課長は殆ど高見主任にお任せ状態で本来の仕事は高見主任が全部代行していた。だから仕事内容は変わらないというけど、それだけじゃないと思う。一段と増す仕事内容の重さを少しでも助け和らげるのに折戸さんは適任だと思う。
「ただ、折戸がフランスが気に入っているので離れないって言って聞かない。仕事が順調というのもあるとは思うけど、それ以上に折戸が気にしているのは坂上さんの事だと思う。蒼空と離れて寂しい思いをしているというのに、この上、自分まで坂上さんを置いて日本に帰国するのはっていうのが、俺の想像する折戸の気持ち」
折戸さんの顔が私の脳裏に浮かぶ。あの優しい微笑みが近いうちに私の傍から消える。そう思うと、胸の奥がキュッと痛む。寂しいと言う気持ちは確実にあった。