あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
ワインは私の好きな白を選んでくれた。メインが合うというのがフランスでは重視されるけど、きっと、白ワインを選んだのは私が白ワインの方が赤ワインよりも好きだからだと思う。グラスに注がれたワインは光の中で揺れていた。
「お仕事、お疲れ様です」
「お疲れ」
ガラスの共鳴音を響かせてから口に含むと、サラリとした口当たりがとっても美味しい。重厚で下の上で転がすようなワインよりも私はこのようなサラリとした口当たりが好きだった。
「美味しいです。サラリとしていて、仕事の疲れを癒してくれそう」
「それはよかった」
そう言いながら、折戸さんは自分のグラスに入っていたワインをそっと飲み干した。そして、少し緩んだ瞳を私の方に向けた。優しい微笑みは私の方に向けられる。
「美羽ちゃん。あのさ…」
あ、その時が来たと思った。折戸さんは言葉を選んでいるようで、私が少しでも驚かないように、寂しがらないように優しく言葉を探していた。その優しさだけで私は十分だった。これ以上は気を使わせたくなかった。
「高見主任から少しだけ聞きました。日本帰国が決まったんですよね。本社営業一課に戻られると聞きました。おめでとうございます。キャルからも結婚のことも聞いてます」
「キャルの話も聞いたの?」
「はい。二人にはいっぱい優しくして貰いました。寂しくないと言ったら嘘になりますが、私はここで頑張るので、折戸さんも頑張ってください」
「お仕事、お疲れ様です」
「お疲れ」
ガラスの共鳴音を響かせてから口に含むと、サラリとした口当たりがとっても美味しい。重厚で下の上で転がすようなワインよりも私はこのようなサラリとした口当たりが好きだった。
「美味しいです。サラリとしていて、仕事の疲れを癒してくれそう」
「それはよかった」
そう言いながら、折戸さんは自分のグラスに入っていたワインをそっと飲み干した。そして、少し緩んだ瞳を私の方に向けた。優しい微笑みは私の方に向けられる。
「美羽ちゃん。あのさ…」
あ、その時が来たと思った。折戸さんは言葉を選んでいるようで、私が少しでも驚かないように、寂しがらないように優しく言葉を探していた。その優しさだけで私は十分だった。これ以上は気を使わせたくなかった。
「高見主任から少しだけ聞きました。日本帰国が決まったんですよね。本社営業一課に戻られると聞きました。おめでとうございます。キャルからも結婚のことも聞いてます」
「キャルの話も聞いたの?」
「はい。二人にはいっぱい優しくして貰いました。寂しくないと言ったら嘘になりますが、私はここで頑張るので、折戸さんも頑張ってください」