あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「美羽。大好きだよ」


 綺麗な微笑みと共に私の身体にゆっくりと小林さんの身体が重なり、強張る身体が自然と逃げてしまうのを小林さんの逞しい腕に抱き寄せられ、一ミリの隙間もないくらいに抱きしめられた。そして、小林さんはフッと息を吐いてから、私の唇に自分の唇を重ねながら静かに身体を揺らしていく。


 抱かれるのは一年ぶり。だけど、私の身体は小林さんの身体を覚えている。愛された記憶は身体に刻み込まれてた。揺れる身体をキュッと小林さんは抱きしめ、何度も何度も昇りつめさせる。頭が真っ白になり、身体中には汗の粒が流れる。それは私のものだけではなくて、小林さんの滑らかな肌からも滑り落ちてくる。


「ごめん。足りない」


 小林さんの掠れる声が私の耳に届き、ドキッとしたのも束の間。私の身体がギュッと押さえつけられる。激しく抱かれながら苦しいのに、求められることの幸せを感じていた。足りなかった何かを埋めるように、静かに部屋に響くのは激しく肌の触れる音。


 声も出なく、息も苦しくなっていく。それでも幸せだと私は思っていた。こんなにも私は小林さんに愛されている。


「美羽。愛している」


 心から絞り出すような声を私の身体に響かせた。


「私も好き。愛している」
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