あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
私は小林さんが風邪を引かないようにブラケットを身体に掛けると、私も眠気冷ましにカフェオレを飲もうと思った。かなり寝ているから寝不足というわけではないけど、今は自分の気持ちを落ち着けるためにもコーヒーが欲しかった。気持ちの切り替えをしないといけない。
身体に残る甘さを消してしまいたかった。
窓の方に視線を移すとそこから差し込む陽の光で、部屋はオレンジ色に染められている。一日の半分がもう終わってしまったのかと思うと残念に思わずにはいられなかった。今日は本当なら車で遠出をするつもりだった。でも、今からでは無理だと思う。勿体ない時間を過ごしたかもしれないと思いながらも、昨日の夜からはとっても幸せだったのだからこれでいいと思った。
ソファの近くに座り、マグカップに口をつけると少し甘めのカフェオレが静かに身体に染みてくる。美味しいと思うと同時にホッとした。視線の先には気持ちよさそうに眠っている小林さんの顔がある。傍に居れるだけで幸せだと思う私がいた。
小林さんの寝ているソファに寄りかかり研究に必要な資料を読む。これは隣の研究室の成果をレポートに纏めたもので、私の研究している内容にも関連はあって、資料を捲る手が早くなる。いつの間に、オレンジ色は群青色に染まり、私は部屋の電気をつける。
パッと照らされた部屋には小林さんがいて、居てくれるだけでこんなに幸せな気持ちに包まれて私がいる。一向に起きる気配のない小林さんの傍で資料を堪能していた。
「そんなに面白い?」
急に声がして、パッと見上げると、ソファに横たわり、さっきと全く変わらない姿で…でも、瞳はぱっちりと開いている小林さんは私を見つめていた。
「いつ起きたの?」
「今だよ」
身体に残る甘さを消してしまいたかった。
窓の方に視線を移すとそこから差し込む陽の光で、部屋はオレンジ色に染められている。一日の半分がもう終わってしまったのかと思うと残念に思わずにはいられなかった。今日は本当なら車で遠出をするつもりだった。でも、今からでは無理だと思う。勿体ない時間を過ごしたかもしれないと思いながらも、昨日の夜からはとっても幸せだったのだからこれでいいと思った。
ソファの近くに座り、マグカップに口をつけると少し甘めのカフェオレが静かに身体に染みてくる。美味しいと思うと同時にホッとした。視線の先には気持ちよさそうに眠っている小林さんの顔がある。傍に居れるだけで幸せだと思う私がいた。
小林さんの寝ているソファに寄りかかり研究に必要な資料を読む。これは隣の研究室の成果をレポートに纏めたもので、私の研究している内容にも関連はあって、資料を捲る手が早くなる。いつの間に、オレンジ色は群青色に染まり、私は部屋の電気をつける。
パッと照らされた部屋には小林さんがいて、居てくれるだけでこんなに幸せな気持ちに包まれて私がいる。一向に起きる気配のない小林さんの傍で資料を堪能していた。
「そんなに面白い?」
急に声がして、パッと見上げると、ソファに横たわり、さっきと全く変わらない姿で…でも、瞳はぱっちりと開いている小林さんは私を見つめていた。
「いつ起きたの?」
「今だよ」