あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
キャルと旦那さんが車に乗り込む前に、キャルはクルっと後ろを向き、手に持っていたブーケを空に向かって大きく投げた。ブーケはリボンを風に揺らしながら綺麗な放物線を描き空に舞う。それを受け取ったのは私の目の前にいる女の子で、キャーキャーと嬉しそうな悲鳴を上げていた。
「美羽ちゃんも欲しかった?」
折戸さんの声にそっと横に首を振った。
「小林さんが居ますから」
「そうだね。美羽ちゃんには必要ないね」
キャルはそのままハネムーンに向かって出発した。幸せに包まれた白のオープンカーは眩い光の中を走っていく。それが見えなくなるまで私は道路の先を見つめていた。
「美羽ちゃん。そろそろ行こうか?」
キャルを乗せた車が見えなくなってもずっと道の向こうを見つめる私に声を掛けたのは折戸さんだった。折戸さんの声に反応したのは私だけではなく、周りの女の子の視線は折尾さんに注がれた。折戸さんは気付いているのかいないのか。全く気にも留めてないように私だけを見つめている。
普段の生活でも眩い光を放つ折戸さんがブラックフォーマルで、まるで王子様のような姿で目の前にいるのだから、視線は勝手に引き寄せられる。
「あの、折戸さんはどこに泊まるのですか?」
「美羽ちゃんの部屋と言いたいところだけど、蒼空に殺されるので、美羽ちゃんの部屋の近くのホテルを取っている。美羽ちゃんも泊まれるからよかったらどうぞ」
「自分の部屋に帰ります」
「残念。久しぶりに美味しいワインを開けようと思ったのに」
残念というけど、全くそんな素振りは見せない。
「帰国はいつですか?」
「明日の朝。残念なことにお兄さんは忙しい」
まさか、フランスまで来て、明日には日本に帰国するとは思わなかった。
「美羽ちゃんも欲しかった?」
折戸さんの声にそっと横に首を振った。
「小林さんが居ますから」
「そうだね。美羽ちゃんには必要ないね」
キャルはそのままハネムーンに向かって出発した。幸せに包まれた白のオープンカーは眩い光の中を走っていく。それが見えなくなるまで私は道路の先を見つめていた。
「美羽ちゃん。そろそろ行こうか?」
キャルを乗せた車が見えなくなってもずっと道の向こうを見つめる私に声を掛けたのは折戸さんだった。折戸さんの声に反応したのは私だけではなく、周りの女の子の視線は折尾さんに注がれた。折戸さんは気付いているのかいないのか。全く気にも留めてないように私だけを見つめている。
普段の生活でも眩い光を放つ折戸さんがブラックフォーマルで、まるで王子様のような姿で目の前にいるのだから、視線は勝手に引き寄せられる。
「あの、折戸さんはどこに泊まるのですか?」
「美羽ちゃんの部屋と言いたいところだけど、蒼空に殺されるので、美羽ちゃんの部屋の近くのホテルを取っている。美羽ちゃんも泊まれるからよかったらどうぞ」
「自分の部屋に帰ります」
「残念。久しぶりに美味しいワインを開けようと思ったのに」
残念というけど、全くそんな素振りは見せない。
「帰国はいつですか?」
「明日の朝。残念なことにお兄さんは忙しい」
まさか、フランスまで来て、明日には日本に帰国するとは思わなかった。