あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
フランスの留学が一年延びるということの意味は自分の中でキチンと消化できていると思っていた。でも、所長から感謝の言葉と一緒に一年間の延長を伝えられると頑張ろうという思いと共に、心のどこかで不安もある。でも、決めたのは自分だし、小林さんの優しさに甘え、研究という仕事を捨てることが出来なかった。
「それでは今回の研究チームの会議を始めます。今回は前回の研究を基にしての製品化に向けてになります。集まって貰った方で三チームに分かれ、各チームごとで三方向からの考察をしていく形になります。チーフである私と美羽はオブザーバーという形ではありますが、二人ともどこかのチームには参加します」
元々はキャルと私で始めた研究だけど、キャルの退職に伴い、周りの研究室からも応援を頼み、大掛かりなチームが組まれた。私は留学の身なので、チーフにはならないが、研究の中ではのリーダーシップを取らないといけない状況になっている。
チーフになったのは私よりも年上で穏やかな雰囲気を醸し出す人だった。研究職はどちらかというと自分と研究だけを真剣に向き合う人が多い中、彼は周りとの調和を取るのが上手な人だった。彼の用意した書類を見ながら、その卒の無さを感じた。
私とキャルのレポートの事は勿論のこと。これからの研究の落ち着き先まで考察をされてあった。机上の空論ですがと前置きで始まった言葉も、そうなるのではないかと思うくらいのしっかりした文章で書かれたものだった。
「それでは一か月後から研究に入ります。それまでに自分の持っている仕事を終らせて貰いたい」
「それでは今回の研究チームの会議を始めます。今回は前回の研究を基にしての製品化に向けてになります。集まって貰った方で三チームに分かれ、各チームごとで三方向からの考察をしていく形になります。チーフである私と美羽はオブザーバーという形ではありますが、二人ともどこかのチームには参加します」
元々はキャルと私で始めた研究だけど、キャルの退職に伴い、周りの研究室からも応援を頼み、大掛かりなチームが組まれた。私は留学の身なので、チーフにはならないが、研究の中ではのリーダーシップを取らないといけない状況になっている。
チーフになったのは私よりも年上で穏やかな雰囲気を醸し出す人だった。研究職はどちらかというと自分と研究だけを真剣に向き合う人が多い中、彼は周りとの調和を取るのが上手な人だった。彼の用意した書類を見ながら、その卒の無さを感じた。
私とキャルのレポートの事は勿論のこと。これからの研究の落ち着き先まで考察をされてあった。机上の空論ですがと前置きで始まった言葉も、そうなるのではないかと思うくらいのしっかりした文章で書かれたものだった。
「それでは一か月後から研究に入ります。それまでに自分の持っている仕事を終らせて貰いたい」