あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
高見主任と折戸さんと話をしていると、控室に教会の係の人が入ってきた。そろそろ結婚式が始まるので準備をしたいとのことだった。係の人は私の傍に居る高見課長と折戸さんに目を奪われ、一瞬に自分の仕事を忘れたようだったが、一瞬で、自分の責務を思い出した。
「そろそろお式が始まります。神父様がお越しになられたので、準備をお願いします」
「じゃあ、先に教会で待っているよ」
そう言って高見課長は控室を後にした。折戸さんも一緒に出て行こうとして、少し立ち止まり、私の方に優しい視線を投げる。煌めくような視線にドキッとしてしまう。この優しさに私はずっと守られていた。
「美羽ちゃん」
折戸さんの声はいつになく真剣でそして、私の心に優しく響く。諭されるような静かな声に私の全てが引かれていく。折戸さんは私の方を見つめ、またニッコリと笑う。綺麗な笑顔だと思った。包み込むような雰囲気に控室が包まれ、フッと小さく息を吐いてから、私を見つめた。
「蒼空のこと。幸せにしてやって」
私は立ち上がり、ゆっくりと頭を下げた。その姿を見る折戸さんの表情は見えなかったけど、頭を挙げた時に折戸さんは安心したよう表情を零していた。そして、軽く手を振ってから高見課長を追って控室を出て行く。軽やかで優雅な所作は今日も綺麗だ。
その出て行ったドアに向かい私はもう一度頭を下げたのだった。
「いままでありがとうございました」
「そろそろお式が始まります。神父様がお越しになられたので、準備をお願いします」
「じゃあ、先に教会で待っているよ」
そう言って高見課長は控室を後にした。折戸さんも一緒に出て行こうとして、少し立ち止まり、私の方に優しい視線を投げる。煌めくような視線にドキッとしてしまう。この優しさに私はずっと守られていた。
「美羽ちゃん」
折戸さんの声はいつになく真剣でそして、私の心に優しく響く。諭されるような静かな声に私の全てが引かれていく。折戸さんは私の方を見つめ、またニッコリと笑う。綺麗な笑顔だと思った。包み込むような雰囲気に控室が包まれ、フッと小さく息を吐いてから、私を見つめた。
「蒼空のこと。幸せにしてやって」
私は立ち上がり、ゆっくりと頭を下げた。その姿を見る折戸さんの表情は見えなかったけど、頭を挙げた時に折戸さんは安心したよう表情を零していた。そして、軽く手を振ってから高見課長を追って控室を出て行く。軽やかで優雅な所作は今日も綺麗だ。
その出て行ったドアに向かい私はもう一度頭を下げたのだった。
「いままでありがとうございました」