あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
中垣先輩は私の方をチラッとも見ずに、口だけの言葉を発するだけだった。たったそれだけの会話をしてから仕事に私も入る。今からの作業はどちらかというとデータを打ち込んでいくだけだから、数値さえ間違えなければいいという仕事。研究室の中では簡単な方の仕事だった。それなのに私は少しパソコンに打ち込みながらもすぐに手が止まってしまう。
簡単な作業なのに、中垣先輩の事が気になってしまう私の仕事の進捗状況はすこぶる悪い。気持ちを切り替えないといけないと思いつつも切り替えられない私がいる。
「体調はどうですか?」
私のいきなりの質問に中垣先輩は視線だけ上げる。その視線は『何を言っている』と言っているようで…。少し不機嫌な声を出した。
「寝不足だけど元気」
そんな風にボソッというとまたパソコンに視線を移す。中垣先輩の生活を見ていると確かに万年寝不足な感じはするけど、私が聞いているのはそんなことではない。もしも、何かの病気だったらと思うと心配になる。だからと言って、今の言葉に中垣先輩が何かを隠している風でもないというのも分かる。
「そうですか」
「そんなことより、データの整理は出来たか」
「もう少しです」
「今日中に終わるか?」
「はい」
私の心配は中垣先輩にとってはそんなことなんだろう。でも、やっぱりこの頃の中垣先輩の行動はおかしい。それでも、これ以上私がないか言うこともないから、私もパソコンの画面に視線を移し仕事を開始する。何もなかったかのように聞こえるキーボードを叩く音だけが研究室には響いていた。
簡単な作業なのに、中垣先輩の事が気になってしまう私の仕事の進捗状況はすこぶる悪い。気持ちを切り替えないといけないと思いつつも切り替えられない私がいる。
「体調はどうですか?」
私のいきなりの質問に中垣先輩は視線だけ上げる。その視線は『何を言っている』と言っているようで…。少し不機嫌な声を出した。
「寝不足だけど元気」
そんな風にボソッというとまたパソコンに視線を移す。中垣先輩の生活を見ていると確かに万年寝不足な感じはするけど、私が聞いているのはそんなことではない。もしも、何かの病気だったらと思うと心配になる。だからと言って、今の言葉に中垣先輩が何かを隠している風でもないというのも分かる。
「そうですか」
「そんなことより、データの整理は出来たか」
「もう少しです」
「今日中に終わるか?」
「はい」
私の心配は中垣先輩にとってはそんなことなんだろう。でも、やっぱりこの頃の中垣先輩の行動はおかしい。それでも、これ以上私がないか言うこともないから、私もパソコンの画面に視線を移し仕事を開始する。何もなかったかのように聞こえるキーボードを叩く音だけが研究室には響いていた。