あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
ドアを開けた時に真っ暗な廊下が目に入った。電気の付いてない部屋の中まではここからは見ることが出来ない。私はというと自分の部屋に帰ってきただけなのに小林さんが居るからか、私は緊張を隠せずに部屋の中に入ることが出来ずにいた。一歩前に進むにさえいつもとは違う。
「ただいま。美羽」
小林さんはそういうと、私の後ろから身体をそっと抱きしめ、そのまま、一歩部屋の中に私の身体を押し込んでいくのだった。耳元で言われた言葉は爽やか過ぎて、私が躊躇した方が可笑しいというくらいの声だった。
そして、背中の辺りでドアが閉まる音が聞こえたかと思うと、小林さんは手を伸ばし、廊下の壁にあるスイッチを押して一気に暗がりを消したのだった。
空気がほんのりと色を染めていくと感じたのは嘘じゃない。ほんのりと私の周りの空気が緩やかに、そして、淡い桃色の染まったような気がした。
「おかえりなさい」
玄関のドアが閉まると同時に小林さんはギュッと私の身体を抱き締めていた。背中に感じるのは温もりと少し早目の心臓の音。私だけでなく同じように音を立てる小林さんに少しだけ安心する。
「袋、下に置いていい?もっと美羽ちゃんを抱きしめたいから。」
私は頷くと、背中でシャリっと音を鳴らした袋が足元に置かれるのを感じ、すぐに身体が反転したかと思うと、私の唇は小林さんに塞がれていた。私は小林さんに溺れていく……。そして、小林さんは立っているのがやっとの私をギュッと抱きしめていた。
「ただいま。美羽」
小林さんはそういうと、私の後ろから身体をそっと抱きしめ、そのまま、一歩部屋の中に私の身体を押し込んでいくのだった。耳元で言われた言葉は爽やか過ぎて、私が躊躇した方が可笑しいというくらいの声だった。
そして、背中の辺りでドアが閉まる音が聞こえたかと思うと、小林さんは手を伸ばし、廊下の壁にあるスイッチを押して一気に暗がりを消したのだった。
空気がほんのりと色を染めていくと感じたのは嘘じゃない。ほんのりと私の周りの空気が緩やかに、そして、淡い桃色の染まったような気がした。
「おかえりなさい」
玄関のドアが閉まると同時に小林さんはギュッと私の身体を抱き締めていた。背中に感じるのは温もりと少し早目の心臓の音。私だけでなく同じように音を立てる小林さんに少しだけ安心する。
「袋、下に置いていい?もっと美羽ちゃんを抱きしめたいから。」
私は頷くと、背中でシャリっと音を鳴らした袋が足元に置かれるのを感じ、すぐに身体が反転したかと思うと、私の唇は小林さんに塞がれていた。私は小林さんに溺れていく……。そして、小林さんは立っているのがやっとの私をギュッと抱きしめていた。