泥酔彼女
何という放送禁止男だ。
私の制止に、月島は何で?と問いたげに眸を瞬かせた。
女遊びは慣れてても乙女心は解さんのかこいつは。
私が大きく溜息を吐くと。
こちらを見下ろす彼の眸が弓なりに細められた。どうやら笑んでいるらしい。
何て嘘くさい微笑みだ。嫌な予感しかしない。
彼は私の手首を掴んで、自分の口許からあっさり引っぺがす。
「…さて。俺は男としての義務を果たした。次はお前の番だ」
「はい?」
「鈍い奴だな。俺は今、お前に熱烈な愛の告白をしたんだよ」
「今のセクハラ発言が?」
「俺の愛の形だ。細かい事は気にするな」
「気にするわ!!」
「俺だって気にするわ。俺だけ恥ずかしい告白させられてお前は無しかよ」
「う」
欲望駄々漏れが恥ずかしいって自覚はあったんですね。