泥酔彼女
まとめて手首を縛められた両手は万歳するように頭上に掲げさせられて、抑え込まれてしまった。
私がまたキスに絆されて蕩けた表情になると、月島は間近で見下ろしたまま綺麗な貌でうっそりと笑みを深める。
───あ。こいつ、わざとだ。
解った。わざと私に言わせないんだ。
何でって決まってる。その方が面白いからだ。
月島の性格ぐらい把握しておるわ。
そうと分かれば意地でも言ってやる!
「私は月島がす、───ひん!」
「月島がす、───あん!」
「月島が、───ひゃあああッ!」
私が肝心の事を言おうとする度に、彼は抜け目なく口付けを落とし、肌に指を走らせ、私の反応の良い場所を的確に見抜いて、泣き所ばっかり責めてくる。
彼の指がこんなに器用に動くとは知らなかった。