泥酔彼女


ブラのホックを外すのなんか瞬きする間の一瞬でやってのけ、手品師めいたその手管に、思わず私の脳内で「オリーブの首飾り」の曲が流れたぐらいだ。

もう言わせてもらえる気がしない。

なのに月島は、とても楽しそうに笑うのだ。


「いいか沢村。俺を好きって言うまで寝かせないから」

「さ、さっきから言おうとして、……ひッ」

「早く言わないと俺の妄想を全部現実にしちまうぞ」

「だ、だ、だから今、言おうと、……はぅ、ッ」

「大丈夫。痛い事はしないよハニー」

「……ッッ」


このドSめ…!!

お陰様で、酔いはすっかり醒めてしまった。

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