陽のあたる場所へ
だから、これから父を病院から連れ出し、母の墓前に連れて行く。
あの頃、確かに家族だった両親と兄弟の全員が揃い、そこに卓也と龍司の伴侶を加え、気持ちを新たにこれからの人生を始めたかった。
この先、父が自分達のことを思い出してくれる可能性は、もうないのかも知れない。
それでも、自分達が笑ってさえいれば、幸せな想いだけは伝わるだろう…。
助手席に座った沙織が、風になびく前髪を押さえながら、笑顔を浮かべる。
沙織の髪の上に飾った純白のベールが、風に舞い、雲の白と混ざり合うように揺れている。
やがて車は、海沿いの道を外れ、新緑の眩しい木々に囲まれた坂道を、力強く登って行った。
―― THE END ――
《あとがき》
最後まで読んで下さり、本当に有り難うございました。
皆様が捲って下さるページ数、
本棚に入れて下さった読者数、
ファン登録して下さった方々のお気持ちに支えられ、
最後まで書き終えることがてきました。
心から感謝致します。
*『行き場のない想い』P.67,68
『Restate』の冒頭数ページ、結婚式の部分、少し修正しました。よろしくお願い致します。
*『初夏の嵐』P151
少し修正しました。
*2018.12月、再加筆修正しました。

