恋愛図書館
「ご存知かもしれませんが、こういった症状は本来、コントロール出来るものではありません。
それでも彼女は、必死に朦朧とする感覚と戦ってたんです…」


ーっっ、お父、さんっ…!ー

ふいに過ぎった、その一言は…
不可能な状態での、精一杯の反論だったのかもしれない。

そう思って、胸に記憶の中の声が突き刺さる。



「親の意見に従った反応も、その症状による思考力低下と、恐怖からくる条件反射だったんです…

だからあなたが帰った後。

彼女は強烈なショックから、さらに昏迷状態に陥って…
覚醒と同時、錯乱して暴れ出してしまったそうです…」


俺はどれだけ!
結歌を追い詰めてしまったんだろう…!


そしてふと、

ー要らないのは本だけじゃなくて、私もだよねぇ!?ー
すごい剣幕で本を破ってた姿が浮かんで…

キミにはそんな一面があった事を思い出す。



「ご両親は、初めて目にする結歌の姿にとても狼狽えていたらしく…

早坂さんにとっては、少し重いかもしれませんが…
それほどあなたが、全てだったんです」


重いどころか…

胸がどうにかなりそうなくらい締め付けられる…!
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