御曹司と溺甘ルームシェア
「じゃあ、ののちゃん、シェアしようか?」

私が優しく提案すると、ののちゃんは小首を傾げた。

「シェア?」

「ののちゃんがイチゴショートにして、私がモンブランにして半分こするの?どう?」

「うん、いいね!二倍美味しい」

店員を呼んでケーキセットを頼むと、ののちゃんは急に声を潜めた。

「寧々ちゃん、キスってどんな味がするの?どんな感じだった?」

「え?」

ののちゃんの質問に私は目を丸くした。

「だって、響人君としてるでしょう?」

響人とした……。キス……。

言われて甦るあの屈辱的なキスの記憶。

冷たくて柔らかな唇。微かにシャンパンの香りがした。

青ざめる私にののちゃんが心配そうに声をかける。

「寧々ちゃん、大丈夫?顔が青白くなってきたよ」
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