クールな社長の甘く危険な独占愛
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革張りのソファで社長の胸に抱かれ、窓を伝い落ちる雨を見る。絨毯の上には社長の白いシャツと自分のメガネが放り出されている。
まだ呼吸が整わない。さつきは目を閉じて、社長の鼓動に耳をすませた。
社長の愛し方は優しかった。本当に大切に扱ってくれた。
でもこれが最後。やっと自分の気持ちを解放できたのに。社長と共にいることに不安がなくなったのに。これで終わりだなんて。
社長がこめかみに軽く、愛しげにキスをする。さつきの瞳にはまた涙が溢れてきた。
「泣いてる?」
「……はい、だって、社長がいなくなる」
「この会社にはもういられないから」
社長が軽くため息をついた。
「最後にさつきをここで抱けてよかった。オフィスって、興奮するな」
ん?
さつきは首をかしげた。
なに、それ。
さつきは社長の澄ました顔をじっと見つめた。
「それ、どういう……」
さつきが口を開きかけると、社長の口から「ぶはっ」と笑い声がはじけた。
上半身裸の社長が身体を折り曲げて爆笑している。さつきはあっけにとられたが、そのうち腹がたってきた。
なに、どういうこと?
さつきははだけたシャツをかきあわせると、顔が怒りで真っ赤になってきた。