クールな社長の甘く危険な独占愛
「ごめんごめん、怒るなよ」
社長がさつきの頭を抱き寄せて、優しく撫でる。
笑い続けてるけど。
「だって、俺がさつきを諦めるって、思い込んでるみたいだったからさあ」
「……? 違うんですか? この間家に巻き込むのは不幸にするだけだしって。無理する自分をやめたからって」
社長がさつきの膨れた頬にキスをする。
「無理する自分はやめたよ。もちろん。だから強く思った。さつきを手放すことは絶対にしないって」
社長がさつきの前髪を手のひらで優しく持ち上げる。
「さつきと一緒にいたいから、親と縁を切るって言おうと思ってたんだ」
さつきは驚いて目を丸くした。
「もちろんさつきが俺に惚れるのが大前提だったから、引き続きちょっかいを出そうと思ってたのにさ」
社長がまたこらえきれず爆笑する。
「なんだか思い込んでるみたいだったから、堕とすチャンスだと思って、勘違いに乗ってみた」
「ひどいっ」
さつきはソファから勢いよく立ち上がった。
「まって、まって、悪かったって」
社長が笑いながら手を引っ張る。
「わたし、本気で、社長がいなくなるって思って」
さつきは悔しくて涙が出てきた。
そうだ、社長はこんな人だった。最近随分紳士的だったから、すっかり忘れてた。こんな社長も社長の一部。