クールな社長の甘く危険な独占愛
「好きだよ」
笑い転げるさつきの耳元に、社長が囁いた。
「どうしてそんなに好きでいてくれるんですか?」
社長を見上げて手を伸ばし、乱れたふわふわの髪を耳にかける。
「あの日、俺の作ったくだらない動画をみて『かわいい』って言っただろう? 絶対に誰にも見せなかった素の自分を初めてみられて、それを褒められたから」
「……小学生みたいな理由ですね、それ」
さつきはクビをかしげる。
「いいんだよ、最初はささいなことから始まる」
社長がさつきの唇に指を触れた。ゾクゾクする。
「今はさつき以外考えられない。篠崎はこの会社に残るけど、さつきは俺とくるだろう?」
「……はい、もちろん、社長」
社長が笑う。
「明日からプレイの時以外『社長』って呼ぶなよ。社長じゃなくなるし」
「プレイって……」
さつきもつい笑う。
社長の唇が近づく。
「『社長』って呼んだら、キスしないっていうゲームはどうですか?」
社長がキスをする直前、さつきは言ってみた。
「ああ、だめだそれ。俺はいつだってさつきにキスしたい」
社長がキスをする。甘くてたまらない。
「もう離さないよ」
重なる唇の合間に、社長が言う。
とろけるようなキス。
「はなさないで」
さつきはそう囁いた。
《完》

