深夜0時、キミと待ち合わせ。
「真夜中くんはね……、……名前かな。新谷レイジくんだから、それが真夜中っぽくて」


本当の理由は、柿崎さんだからこそ言えない。

自分の彼と同室の人が、毎晩図書館で眠れずにいるなんて。

夜に活動して、教室で眠ってばかりいるから、“真夜中くん”。


その原因は、多分、私が想像しているものと一致する。


「おもしろいねー、紗帆ちゃんのクラス。真夜中くんかぁ、確かに。名前が12時だもんね。紗帆ちゃんの呼ばれ方も可愛いし」

「?無言のどこが……」

「だって、姫って付いてるじゃん。それって可愛いからだよね。うん、いいと思う」

「……――」


それは、前にも……


「真夜中くんにも、似たようなこと言われたことある……」


初めて喋った時に、言われた言葉。

嬉しかった……。

私は、あの頃、すでに彼に惹かれ始めていたのかもしれない。
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