御曹司と愛され蜜月ライフ
大丈夫。さっきも物音がしてたから今在宅なのは確実だし、メールで夕飯がまだなのも確認済みだ。
ひとつ深呼吸をしてから、そっと玄関チャイムを押す。
「……卯月。こんばんは」
少しの間の後ドアから顔を出したのは、メガネをかけてないオフモードの近衛課長。
内心のドキドキを顔に出さないよう、申し訳程度に笑みを浮かべる。
「こんばんは、課長。……あのこれ、さっきメールもしたんですけど、」
言いながら、私は手にしていたおぼんを軽く持ち上げて見せた。
「明日、課長お引っ越しですし……えっと、私から最後の晩ごはんの差し入れです」
一瞬目を見開いた課長が、私からおぼんを受け取る。
渡すとき、私の手と課長の指先が触れた。とっさに引っ込めそうになったけどなんとか堪え、無事渡した後は所在なく身体の前で指を組む。
自分の手元に来たおぼんを見下ろし、課長が頬を緩めた。
「すごいな。どれもうまそうだ」
「へへ。最後なので、ちょっとがんばりました」
今回私が持って来たのは、今まで課長に食べてもらった中でも反応が良かったいくつかの料理。
長芋を使った和風グラタンに鶏もも肉の照り焼きと、玉ねぎをトロトロに煮込んだコンソメスープ。
それから鮭ときのこのマリネと、主食は五目炊き込みごはんだ。
和食なのか洋食なのか、まとまりがない感じにはなっちゃったけど……どれも前に、課長が褒めてくれたものばかりだから。
きっとよろこんでくれると信じながら、いつも以上に腕によりをかけて作ったのだ。
ひとつ深呼吸をしてから、そっと玄関チャイムを押す。
「……卯月。こんばんは」
少しの間の後ドアから顔を出したのは、メガネをかけてないオフモードの近衛課長。
内心のドキドキを顔に出さないよう、申し訳程度に笑みを浮かべる。
「こんばんは、課長。……あのこれ、さっきメールもしたんですけど、」
言いながら、私は手にしていたおぼんを軽く持ち上げて見せた。
「明日、課長お引っ越しですし……えっと、私から最後の晩ごはんの差し入れです」
一瞬目を見開いた課長が、私からおぼんを受け取る。
渡すとき、私の手と課長の指先が触れた。とっさに引っ込めそうになったけどなんとか堪え、無事渡した後は所在なく身体の前で指を組む。
自分の手元に来たおぼんを見下ろし、課長が頬を緩めた。
「すごいな。どれもうまそうだ」
「へへ。最後なので、ちょっとがんばりました」
今回私が持って来たのは、今まで課長に食べてもらった中でも反応が良かったいくつかの料理。
長芋を使った和風グラタンに鶏もも肉の照り焼きと、玉ねぎをトロトロに煮込んだコンソメスープ。
それから鮭ときのこのマリネと、主食は五目炊き込みごはんだ。
和食なのか洋食なのか、まとまりがない感じにはなっちゃったけど……どれも前に、課長が褒めてくれたものばかりだから。
きっとよろこんでくれると信じながら、いつも以上に腕によりをかけて作ったのだ。