御曹司と愛され蜜月ライフ
まどろみの中、なんだか耳障りな音が聞こえた。
……なんだろう、この音。
そう頭の片隅で考えたとたん意識が浮上して、その耳障りな音もはっきり聞こえるようになる。
「……んん……?」
つい、ひとりごとがもれた。重いまぶたは開いたけれど、すぐには状況判断ができなくてそのままぼーっとする。
……ええっと。今私が突っ伏してるのは、自分の家のテーブルで。
たしかたしか、お風呂上がって、髪乾かして、テレビ観ながら1本だけビール開けて……?
あ、だめだ、そっから記憶ない。てことは私、ビールで酔っ払って寝落ちした?
うわーマジか、1本飲みきらないで寝落ちとか。卯月 撫子史上最速じゃないですか?
ていうか、うん、お風呂入ってた時点で眠気だいぶやばかったしなぁ。何なんだろう、なんで泣くのって、あんなに疲れるのかな。日頃たいした運動もしてないし、ていうかゴロゴロしてばっかりだし、体力落ちてるのもあるかも。
とっちらかった思考のままテーブルに置いた腕に力を込め、ようやく重たい頭を持ち上げた。
……そういえば、さっき聞こえた変な音何だったんだろう……。
そんなことを考えながら正面にあったテレビに目を向けた私は、ギシリと硬直する。
つけっぱなしだったテレビ映っているのは、なんだか古びた井戸の映像。
あれ? これなんか見覚えあるぞ? 嫌な予感するぞ??
一瞬にして冷や汗をかく私の視線の先。テレビに映る井戸の中から、なんだか耳障りなBGMとともに白い手と真っ黒な長い髪がそろりと姿を現した。
「ひ……っいやあああっ!!」
やばい!! 見ちゃった!! この映画中トップ3に入る怖いシーンピンポイントで見ちゃったーーー!!!
半泣きになりながら大急ぎでリモコンを探す。どこだ! リモコン!! あれないぞ??!!
混乱した今の状態ですぐに見つけることができず、仕方なくテレビ本体に近付いて主電源を切った。この間3秒。絶対他人に見せられない必死の形相してたわ。たぶんサタコより今の私の顔の方が怖いわ。
……なんだろう、この音。
そう頭の片隅で考えたとたん意識が浮上して、その耳障りな音もはっきり聞こえるようになる。
「……んん……?」
つい、ひとりごとがもれた。重いまぶたは開いたけれど、すぐには状況判断ができなくてそのままぼーっとする。
……ええっと。今私が突っ伏してるのは、自分の家のテーブルで。
たしかたしか、お風呂上がって、髪乾かして、テレビ観ながら1本だけビール開けて……?
あ、だめだ、そっから記憶ない。てことは私、ビールで酔っ払って寝落ちした?
うわーマジか、1本飲みきらないで寝落ちとか。卯月 撫子史上最速じゃないですか?
ていうか、うん、お風呂入ってた時点で眠気だいぶやばかったしなぁ。何なんだろう、なんで泣くのって、あんなに疲れるのかな。日頃たいした運動もしてないし、ていうかゴロゴロしてばっかりだし、体力落ちてるのもあるかも。
とっちらかった思考のままテーブルに置いた腕に力を込め、ようやく重たい頭を持ち上げた。
……そういえば、さっき聞こえた変な音何だったんだろう……。
そんなことを考えながら正面にあったテレビに目を向けた私は、ギシリと硬直する。
つけっぱなしだったテレビ映っているのは、なんだか古びた井戸の映像。
あれ? これなんか見覚えあるぞ? 嫌な予感するぞ??
一瞬にして冷や汗をかく私の視線の先。テレビに映る井戸の中から、なんだか耳障りなBGMとともに白い手と真っ黒な長い髪がそろりと姿を現した。
「ひ……っいやあああっ!!」
やばい!! 見ちゃった!! この映画中トップ3に入る怖いシーンピンポイントで見ちゃったーーー!!!
半泣きになりながら大急ぎでリモコンを探す。どこだ! リモコン!! あれないぞ??!!
混乱した今の状態ですぐに見つけることができず、仕方なくテレビ本体に近付いて主電源を切った。この間3秒。絶対他人に見せられない必死の形相してたわ。たぶんサタコより今の私の顔の方が怖いわ。