御曹司と愛され蜜月ライフ
「近衛課長……これは一体、どういう状況ですか」
ためらいながらも、促されるまま足を踏み入れた近衛課長の自室。
そこで私は、思いっきり呆れた声を出してしまった。
当の本人はといえば、そんな私の態度を嗜めるでもなくただその場に突っ立っている。
「見ればわかるだろう。生卵を電子レンジにかけたら、爆発して悲惨な状態になった」
「そこは察してます! どうしてそれを実践するに至ったのかが理解不能なのですが……!!」
言ってしまってから、相手は仮にも職場の上司だということを思い出して我に返る。
課長にはバレないよう、はーっとこっそりため息を吐いた。
「……たまごを殻のまま電子レンジにかけたら爆発するって、テレビとかで見たことありませんでしたか?」
今は扉が開けっ放しの、破裂してデロデロの白身で汚れた哀れな電子レンジに視線を向けつつ訊ねてみる。
私の質問を受け、課長は神妙な顔でひとつうなずいた。
「その話は知っていたぞ。けど」
「……けど?」
「ウチの電子レンジなら、イケるかなって」
「なんですかその無駄にポジティブな思考は!!?」
つい全力でつっこんでしまった。いや、ポジティブなのはいいことだけど! いいことだけども……!!
今度は隠そうともせず深く息を吐き出す。なんかこの人、あんまり上下関係とか気にしてもなさそうだし。
今目の前にいるアラサー御曹司、料理したことないんだろうな……。
これは環境を呪うべきなのか。いやでもお金持ちだって料理くらいするだろと、半ば残念なものを見る目を課長に向けてしまう。
ためらいながらも、促されるまま足を踏み入れた近衛課長の自室。
そこで私は、思いっきり呆れた声を出してしまった。
当の本人はといえば、そんな私の態度を嗜めるでもなくただその場に突っ立っている。
「見ればわかるだろう。生卵を電子レンジにかけたら、爆発して悲惨な状態になった」
「そこは察してます! どうしてそれを実践するに至ったのかが理解不能なのですが……!!」
言ってしまってから、相手は仮にも職場の上司だということを思い出して我に返る。
課長にはバレないよう、はーっとこっそりため息を吐いた。
「……たまごを殻のまま電子レンジにかけたら爆発するって、テレビとかで見たことありませんでしたか?」
今は扉が開けっ放しの、破裂してデロデロの白身で汚れた哀れな電子レンジに視線を向けつつ訊ねてみる。
私の質問を受け、課長は神妙な顔でひとつうなずいた。
「その話は知っていたぞ。けど」
「……けど?」
「ウチの電子レンジなら、イケるかなって」
「なんですかその無駄にポジティブな思考は!!?」
つい全力でつっこんでしまった。いや、ポジティブなのはいいことだけど! いいことだけども……!!
今度は隠そうともせず深く息を吐き出す。なんかこの人、あんまり上下関係とか気にしてもなさそうだし。
今目の前にいるアラサー御曹司、料理したことないんだろうな……。
これは環境を呪うべきなのか。いやでもお金持ちだって料理くらいするだろと、半ば残念なものを見る目を課長に向けてしまう。