御曹司と愛され蜜月ライフ
「近衛課長がここに引っ越して来た理由って、なん──」
言いかけて、ハッとする。言葉の途中で口をつぐんだ私は、内心冷や汗をかきながら目の前の人物をうかがった。
いや、バカか私、調子乗りすぎ。そんなの聞いたところで、答えてくれるわけないじゃん。
だってほら、課長引っ越しのこと隠したがってたし。きっと何か、のっぴきならない事情があるんだよ。
というかそもそも、私は平穏な生活を望んでるんだから、わざわざヒトの問題に首突っ込むようなことするべきじゃないのに。
不自然に言葉を切った私を、近衛課長は不思議そうな様子で見ていた。
その視線に耐えきれない。なんでもないです、と先ほどのセリフを撤回しようとした瞬間、それよりも早く課長が口を開いた。
「ああ、実はな、俺……」
「へっ、え、ちょっ、教えてくれるんですか??!」
予想外すぎてつい大きな声が出てしまった。いやいやいや今めっちゃサラッと教えようとしてたよね??! 秘密じゃなかったのかよ!
テーブルに乗り上げて前のめりになっている私をじっと見つめたかと思うと、課長がおもむろに右手を持ち上げる。
それから私のおでこをおさえて軽く力を込め、すとんと元の状態に座らせた。
……え。なに今の、ペットに対する『おすわり』みたいなの。
ていうかすげーナチュラルに、ボディタッチしましたね……?
「え、か、課長……?」
「ああすまん、つい」
「『つい』??!」
淡々と言うものだから思わず目を剥く。
“つい”人を犬のように扱うの?! どこぞの上流貴族様!?
言いかけて、ハッとする。言葉の途中で口をつぐんだ私は、内心冷や汗をかきながら目の前の人物をうかがった。
いや、バカか私、調子乗りすぎ。そんなの聞いたところで、答えてくれるわけないじゃん。
だってほら、課長引っ越しのこと隠したがってたし。きっと何か、のっぴきならない事情があるんだよ。
というかそもそも、私は平穏な生活を望んでるんだから、わざわざヒトの問題に首突っ込むようなことするべきじゃないのに。
不自然に言葉を切った私を、近衛課長は不思議そうな様子で見ていた。
その視線に耐えきれない。なんでもないです、と先ほどのセリフを撤回しようとした瞬間、それよりも早く課長が口を開いた。
「ああ、実はな、俺……」
「へっ、え、ちょっ、教えてくれるんですか??!」
予想外すぎてつい大きな声が出てしまった。いやいやいや今めっちゃサラッと教えようとしてたよね??! 秘密じゃなかったのかよ!
テーブルに乗り上げて前のめりになっている私をじっと見つめたかと思うと、課長がおもむろに右手を持ち上げる。
それから私のおでこをおさえて軽く力を込め、すとんと元の状態に座らせた。
……え。なに今の、ペットに対する『おすわり』みたいなの。
ていうかすげーナチュラルに、ボディタッチしましたね……?
「え、か、課長……?」
「ああすまん、つい」
「『つい』??!」
淡々と言うものだから思わず目を剥く。
“つい”人を犬のように扱うの?! どこぞの上流貴族様!?