御曹司と愛され蜜月ライフ
その微笑みを見ていられなくて、パッと顔をうつむかせた。
……ずるいなあ、この人。
こんなふうにまっすぐ信用されたら、裏切れない。……裏切りたくないって、強く思ってしまう。
最初っから、そんなこと微塵もするつもりなかったけどさ。
頬が熱い。私の顔、今赤いかも。
それでもなんとか、言葉をしぼり出した。
「お、御曹司のくせにちょろすぎです課長……そんな簡単に、信用しちゃダメですよ」
「ひどい言われようだな。俺、我ながら人を見る目はあると思ってるんだが」
というか御曹司は関係ないだろと、また課長が笑う。
そんな彼の様子に、ますます体温が上がって困り果てる私。
だって近衛課長のこんな表情、きっと会社の人間じゃ私しか知らない。
いつだって冷静な態度で、いつだって厳しく仕事に向き合っている近衛課長。
その彼がこんなに楽しそうに笑うこと、他にどれくらいの人が知ってるんだろう。
「そういえば課長は、お休みの日はコンタクトなんですね」
このままだとどんどんドツボにハマっていく気がして、多少強引に別の話題を振ってみた。
課長は特に不自然には思わなかったらしい。「ああ、」とつぶやいてから目尻を指でこすった。
「いや、裸眼だ。会社のアレは伊達メガネだから」
「え、伊達メガネですか? どうしてまた」
私が問うと、課長はなぜかまた不満げに口を閉じてしまった。
けれど少しの間の後、視線を私から外してつぶやく。
……ずるいなあ、この人。
こんなふうにまっすぐ信用されたら、裏切れない。……裏切りたくないって、強く思ってしまう。
最初っから、そんなこと微塵もするつもりなかったけどさ。
頬が熱い。私の顔、今赤いかも。
それでもなんとか、言葉をしぼり出した。
「お、御曹司のくせにちょろすぎです課長……そんな簡単に、信用しちゃダメですよ」
「ひどい言われようだな。俺、我ながら人を見る目はあると思ってるんだが」
というか御曹司は関係ないだろと、また課長が笑う。
そんな彼の様子に、ますます体温が上がって困り果てる私。
だって近衛課長のこんな表情、きっと会社の人間じゃ私しか知らない。
いつだって冷静な態度で、いつだって厳しく仕事に向き合っている近衛課長。
その彼がこんなに楽しそうに笑うこと、他にどれくらいの人が知ってるんだろう。
「そういえば課長は、お休みの日はコンタクトなんですね」
このままだとどんどんドツボにハマっていく気がして、多少強引に別の話題を振ってみた。
課長は特に不自然には思わなかったらしい。「ああ、」とつぶやいてから目尻を指でこすった。
「いや、裸眼だ。会社のアレは伊達メガネだから」
「え、伊達メガネですか? どうしてまた」
私が問うと、課長はなぜかまた不満げに口を閉じてしまった。
けれど少しの間の後、視線を私から外してつぶやく。