バンテスト魔法書の保持者
私も頑張らないといけないけど、努力とか私はそういうのは苦手だ。


だって、面倒だから。


私は‥‥‥‥


「‥‥‥ラ、リューラ!」


気がつけば、ランナが私の名前を呼んでいた。


目の前には、もう教室が広がっている。


「リューラさん、どうしたのですか?初めての授業に緊張でも?」


「‥‥‥‥(フルフル)」


教室にいる人達は、私達3人を見下すように見ていた。


コソコソと陰口を言っている。


「見て、リューラだって。あれがワースト1だよ。ほら、最下位の」

「じゃあ、一緒にいるのはランナって人とルシータって人?女子のワースト3じゃん」

「嫌だわ~。一緒のレベルだとは思われたくない」


同じFクラスなのに、見下す人達。


‥‥‥‥‥アホらし。


そう思っていると、背筋がゾワッとした。


隣からなにやらよからぬ空気を感じ取る。


笑顔を浮かべてルシータ。


真っ黒なオーラを感じる。


「いやですねぇ。同じFクラスでそれほどレベルも変わらないのに、コソコソと陰口ですか?
面と向かって言う度胸も無い人達と同じ扱いは受けたくないですねぇ」


笑顔で、あくまで穏やかに言うルシータ。


それを聞いたランナが、ニヤリと笑みを浮かべた。


嫌な予感‥‥‥‥


「そうね、ルシータに同感よ。見下す相手も選べない人達と同じだとは思われたくないわ」


相手を煽るように言った2人。


面倒事をいちいち増やされた気分だ。


「何ですって!?」


私がそう思ったほぼ同時に反論する女子生徒。


‥‥‥‥馬鹿。


「あら?どうしてアナタは怒ってるんですか?」


「それは、あなた達が‥‥‥‥」
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