溺愛伯爵さまが離してくれません!
・・・顔を見たい。
現実と夢の狭間で微睡むリーナに、愛を囁きたい。
あの柔らかそうな髪を手で梳かしながら、情熱的なキスを落として・・・。

「・・・重症だな、相当」

額に手を当て、自分の欲深さに嘲笑する。

自室へと戻ると、そのまま頭に冷たい水を掛けた。

もう少し、もう少しなんだ。
リーナを手に入れられるまで、我慢しろ。

きっとリーナも僕を受け入れてくれるはずだ。・・・大丈夫。
それまで、彼女の前では"伯爵さま"として振る舞わなければ。

それが僕に課せられた試練なのだから。


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