I love youを日本語に
「ユウっ」
ぐっと肩を掴まれ、無理矢理足を止めさせられる。
「あ…トシ」
「お前、耳遠くなったのか?
何回も呼んだのに。」
「…うるさい」
落ち着けと言い聞かせるのに必死で
周りの音をシャットアウトしていたことにそのとき、気が付いた。
「連絡先、変わってないか?」
「うん」
「じゃあまた連絡する」
「なんで」
「なんでも」
なんでも?
「だったらなんで…」
そこまで出したところで口を閉ざした。
「なんだよ」
「なんでもない」
だったらなんで、この2年半連絡してこなかったの?
本当は、そう聞きたかった。