I love youを日本語に
-Side TOSHI-
あかりの家でソファに座ってふたりでテレビを見ていた時だった。
「……はあ」
「ん?俊哉?」
完全に、無意識だった。
無意識に溜め息が出ていた。
俺の肩に自分の頭を預けていたあかりが上目遣いで俺を見ている。
「いや、なんでもないよ」
俺はそう言ってあかりの長い髪の毛を撫でる。
なんでもない、だと。
俺はいったいいつから平気な顔をしてウソをつけるようになったんだろう。
そして、髪の毛を撫でていた自分の左手を見つめる。
俺はいったいいつから平気な顔でいい男ぶるようになったんだろう。
また、溜め息が出そうになった。
それを慌てて飲み込む。
あかりは目を閉じている。
寝てしまったのだろうか。
「ね、俊哉」
どうやら目を閉じていただけだったようだ。
あかりの肩に回した俺の手に自分の手を重ねる。
……ユウとは違う、温もり。
そんなしょうもないことが頭に浮かんで。
それをなかったことにしようと、そのあかりの手を握った。
「ん?どうした?」
「最近、元気ないね」
「そんなこと、ないよ」
元気がないわけではない。
決して、そんなわけではない。
ただ、ただ少し……
「そうだね。
元気がない、って言うよりは、」
あかりはそこで1度言葉を切って、
目を開けて、俺をじっと見つめた。
そして
「最近、変だよ」
そう言った。
その表情は、
怒っているようにも、
悲しんでいるようにも見えた。