星になれたら
タッタッタッ
立ち止まったジュンは後ろから近づいてくる足音に耳を澄ませる。
(子どもが一生懸命走ってるようなこの足音…)
「亜矢さん…」
ジュンは振り返ることなく言った。
「え?」
亜矢はびっくりした顔。
「分かりますよ、いつも駅前で待ってたんすから…。アツシさんや夏樹さんのは分かんないけど、亜矢さんのなら遠くからでもすぐ…」
「ジュン…」
「…すいません、変なこと言って困らせてしまって」
「…」
「亜矢さんに初めて会ったときから迷惑ばかりかけて…ほんと、すいません」
「ジュンは謝ってばっかり!」
「すいません…」
「ほら!」
「す…」
「エッチしたときも!」
「あっ亜矢さん!!あれは…」
ジュンは真っ赤になって慌てる。