きみへの想いを、エールにのせて
ここからでは、小さくしか見えないけど……肩のあたりの筋肉が半端ない。
それが水中で滑らかに動く様子は美しいとしか言いようがなかった。
彼はバタフライの選手だけど、それだけ泳いでいる訳ではない。
むしろクロールの時間が長い。
「まだ泳ぐの?」
今日のメニューは長距離の様だ。
25メートルプールを休みなく8往復したのに、まだ続いている。
彼等にとってこのくらいは当たり前なのかもしれないけれど、見ているだけで息が苦しくなりそうだった。
「おーい。そろそろ閉めるぞ」
突然うしろから先生に話しかけられビクッと震えてしまった。
「は、はい」
私が結城君のことを盗み見ていることなんて気づかれるわけがないのに、一気に顔が熱くなってしまうのは、結城君のことが完全に好きになってしまったから。