きみへの想いを、エールにのせて
「足りなかったかー」
「予想以上に人気あったね。200円でもよかったかもよ」
チョコチップクッキーは、150円で販売した。
そう言う同じ部の理佐(りさ)は、バナナマフィンの担当。
文化祭は二日間。
ここで出た利益は、部費となり、次の調理の時に使われる。
それでも“もうけ”を第一に考えているわけではなく、あくまで材料費に少しオンした程度。
「こんなに売れるなら、明日の分、もうちょっと追加しようかな」
「そうだね。あっ、いらっしゃいませ」
再びお客さんがやってきて理佐は笑顔を作ったけれど、私は一瞬息が止まりそうになった。
「あれ、クッキー売れちゃったんだ」
そう言ったのが、結城君だったから。
「お前楽しみにしてたのにな」
いつも廊下で一緒のところを見かけるクラスメイトと一緒に来てくれた彼は、私の作ったクッキーがお目当ての様だった。