きみへの想いを、エールにのせて
それより……。
「卓君」
意を決して口を開く。
「さっきのあの言い方は……」
「わかったよ! どいつもこいつも、結城の言うことは聞くんだな」
「そういう問題じゃなくて!」
どうしたらわかってくれるの?
結城君はケガをしたくてしたわけじゃない。
それに、あなたの心配をしてくれているのよ?
「どうして、結城君のことになると、そんなにいらだつの?」
ずっと聞きたかったことをストレートに口にすると……。
「あいつの存在がムカつくからだよ」
そんなの答えになってない。
「茜も今までのヤツと同じだ」
「どういうこと?」
「ただ、速ければいいのかよ!」
ロッカーをドンと叩いた彼に驚いたけれど、ほんの少し心の中を覗けた気がした。