きみへの想いを、エールにのせて
「ほら。行ってらっしゃい」
帰りのホームルームが終わると、泉と理佐に教室を追い出された。
結城君のクラスは、まだ終わっていない。
廊下で渡すなんて大胆なことができそうになく、校門で待つことにした。
今日も、水泳の大会の日のように冷える。
雪こそ降っていないけれど、手袋をしていても指先の感覚がなくなるくらい。
それでも、彼に会いたい。
しばらくすると、パラパラと結城君のクラスの人たちが校門を通過し始めた。
もうすぐ彼が通るはずだと思うと、緊張で胸が苦しい。
落ち着こうと胸に手をあて大きく深呼吸を繰り返すと……。
「来た」
数人の友達と一緒にこちらに向かってくる結城君が目に入った。
予想はしていたけれど、やっぱり友達と一緒。
これじゃあ、渡しにくい。
もう諦めようと思ったけれど……。