きみへの想いを、エールにのせて

「それいいじゃん。アピールしつつ、水泳の応援したら、イヤな気はしないんじゃない?」


と理佐も乗り気だけど……渡す勇気があればの話。


「よし、決まり」


泉は勝手にそう決めて、私を急かす。

私は渡せるかどうかは別として、チョコチップクッキーを作ることにした。


そして、バレンタイン当日……。


「茜、持ってきた?」

「うん、一応」


理佐も泉もちょっと面白がっている。
チョコチップクッキーを箱に入れ、リボンでラッピングも施してみた。


「かわいいじゃん!」


ふたりに見せると、私よりテンションが上がっている。


「絶対に渡すべきだよ」

「……うん」


せっかくだから渡したいけど……。

その日は授業もまともに頭に入らず、結城君にクッキーを渡すことばかり考えて過ごした。
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