きみへの想いを、エールにのせて
なかなか全国の切符を手にできないけれど、県レベルの大会では決勝に残ったこともあるほどのスピードを持っている。
まだその上に、関東大会があるんだけど。
「あれじゃない?」
黒にブルーのラインの入った水着がきっと雄介君。
結城君ほどガッシリしておらず細身だけど、種目の違いもあるのかもしれない。
「雄介……」
そんなに興味がなさそうだった理佐も、彼を見つけると胸の前で手を組んでいる。
やっぱり彼のことが好き、なんじゃないだろうか。
「雄介!」
前の組が泳ぎ終わる頃、大きな叫び声が聞こえた。
この声は……。
慌ててその声の方向に視線を送ると……。
「結城君だ……」
プログラムを丸め、メガホンのようにして応援している結城君を目がとらえた。