きみへの想いを、エールにのせて
「結城君、やっぱり来ないのかな」
理佐がそうつぶやくから私はうなずいた。
水泳部の仲間やスイミングの仲間は多数参加しているはず。
でも自分が出られない試合には来ないかもしれない。
今は見るのも辛いかも。
「雄介君、調子どうだって?」
「あぁ、絶好調って言ってたけど、いつも口だけだから。アイツ、本番に弱いもん」
「そんなことないよ」
結城君の悔しさを知っている彼は、奮起してくれるような気がする。
「ねぇ、これじゃあ見逃しちゃいそう」
初めての理佐は感嘆の溜息をつく。
大きな大会の決勝などとは違い、電光掲示板に名前は出るけれど、コールもない。
プログラムで何組目が泳いでいるのかを確認しながら、お目当ての選手を探すしかない。
「そろそろ雄介君だよ」
彼は背泳ぎの選手。
リレーのメンバーのひとりでもあった。