涙の雨と君の傘


次の日、12月はじまりの日。

私の頭の中には、ふたつの悩み事があった。


ひとつは、いつもの通りアイツのこと。

もうひとつは、昨日から休んでいる笹原のこと。


担任は風邪で笹原が休むと言っていた。

1日で出てくるかと思えば、今日も休みだと、今朝のHRで伝えられた。



風邪、ひどいんだろうか。

まさかインフルエンザとか?


さすがに病気の時くらい、親戚の家に戻ってるだろうか。

それとも病気だからこそ、親戚には頼りにくいのか。


薬は飲んでいるかな。

水分補給はちゃんとしてる?

ちゃんと暖かくして寝てるのか。

おかゆか何か、少しは食べているの?



ひとり、アパートの部屋で倒れたりしていないだろうか。



床に倒れる笹原の姿が頭に浮かんでぞっとした。

迷った末に連絡してみたけど、笹原からの反応はない。


ますます自分の想像が現実味を帯びてきた気がして、ソワソワしてしまう。

授業中も、チラチラとスマホを確認したけど、うんともすんとも言わない。



大丈夫なの?


笹原、生きてる?




結局、私はいてもたってもいられず、午後の授業をサボり、笹原の元に向かっていた。
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