As sweet honey. ー蜂蜜のように甘いー





事務所のレッスン室に向かうと、既に一人、ストレッチをしているメンバーがいた。



「流石、流(ながれ)くん。一番乗りだね。」



「ん?あぁ、悠太か……それに千代。珍しいな」




「ど、どうも」



須永流

大学1年生
『StarRise』のメンバー
冷静沈着なクール系




「僕、着替えてくるね」



私服姿の悠太は、動きやすいジャージに着替えるべく、更衣室へ向かっていった。




悠太が出ていくのを確認すると、須永さんが口を開いた。



「今日はどうしたんだ?お前がここに来るなんて珍しいだろ」




「今日は悠太に呼ばれて」




「……あぁ、そういうことか。お前もいろいろ大変だな」



「そんなことないですよ」





それはそうと、やっぱり



「………須永さんって、綺麗」



すらっとした綺麗なスタイル、白く透き通るような白い肌。



艷めく黒髪、吸い込まれそうな瞳。




「なっ、急に何を言うんだ」




「へ?……あ、口に出てましたか……?」





「ったく、相変わらずだな」



「?」




「おっまたせー!って、皆まだ来てないのか」




ちょうどその時、ジャージに着替えた悠太が戻ってきた。





「やっほ〜」




「わりぃ、仕事押した」




「あのカメラマンやばい……ゲイだわ。俺は可愛い女の子が好きだっつーの」




メンバーが3人、ズラズラとやってきた。




『StarRise』のメンバー5人揃った。




「あ、ち……」




「お、千代ちゃーん!!」




「へ……わっ!」




日代さんが私の名前を呼ぼうとするのを遮り名前を呼ぶとともに飛びついてくる。





「千代ちゃんじゃーん!久しぶり!うん、やっぱ可愛いなー!」




「か、風間さん……!?」




「ぁ……ってちょ!千代から離れてよ圭(けい)くん!」




風間圭

大学1年生
『StarRrse』のメンバー
右サイドの髪をピンで止め、両耳にピアスをした見た目チャラ目……いや、中身も割とチャラい人




「えー、久々に会えたんだからこれくらいいーじゃーん、ねぇ?」




ねぇ、と言われても……




「ダメに決まってるでしょっ……ぐぬぬ」




「っと……あーあ、離されちゃった。全く、悠太はシスコンだなあ」




「はぁ?シスコンじゃないから!そもそも、姉弟関係じゃないし!……姉弟とかそういう関係はやだし」




そう全力で否定する。




そこまで言われると、少し悲しい。






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