As sweet honey. ー蜂蜜のように甘いー
「……おいひぃ」
一方、私はというと、黙々とケーキを食べているわけだけど……
そうだ、悠太への誕生日プレゼント渡しそびれちゃった。
まあ、後で渡せばいいよね。
さてと、最後のお楽しみのいちごを
__________
「千代」
「!?」
ボトっと音を立てて床に落ちる、フォークの刺さったいちご。
「あ、ごめん」
流くんが申し訳なさそうに謝った。
「私のいちごが……」
お楽しみが……
「俺のいちご食べる?」
「い、いいの?」
「うん。落ちたの俺の所為だし。ほら」
「ええと、お皿に乗せてくれてもいいんだよ?」
「いや、もうフォーク刺しちゃったし、このまま食べた方がいいでしょ」
まぁ、確かにその方が効率はいいけど……
「うぅ……」
「ほらほら、食べたいんでしょ?」
全力で頷いた。
「……………はむ」
「どう?」
「おいしい……」
この甘酸っぱさがたまらない
って、最近私、誰かに食べさせてもらうことが何度かあったような……気のせいかな
「それは良かった」
「ありがとう」
「それはそうと、話がしたかったんだ」
「話?」
なんだろうと思いながら、耳を傾けた。
私の隣に座る流くん。
一息置くと、すっと空気を吸い話し始めた。
「実は______________」
「千代、あのさ………」
流くんが話し始めるのとほぼ同時に、悠太が私を呼んだ。
悠太は、その場の空気を察したのか直ぐに身を引いた。
「あ、ごめん。取り込み中だったよね。話し終わったら呼んで」
「………いや、いい。また今度話す」
「そ、そう……」
大したことじゃないのかな
そうは思えないけど
「じゃあ、千代行こう」
「どこに?」
「流くん、ごめんね」
流くんは、返事の代わりに微笑んだ。
私は何も聞かされないまま、手を引かれどこかへと連れていかれる。
家を出る最後まで私達を見ていたのは、流くんと拓巳くんだった。