正しい紳士の愛し方
彼がディナーの予約をしているレストランはこの辺りでも一位、二位を争う有名ホテルの中にある。
この前、樹がイベントの仕事で訪れた場所でもあった。
そして、彼と知らない美女が一緒に入ったホテル。
「……ココ?」
「あぁ。このホテルに最近できたレストランなんだけどさ、なかなか美味しいんだよ。樹ちゃんともぜひ食事したくて」
大和さんは嬉しそうに語る。
“樹ちゃんともぜひ食事したくて”
とも……ってことは誰かと一緒に来たことあるんだ。
誰と一緒に来たの?
女の人かな?
この前の美女だったりして……?
思った疑問も何一つ尋ねられない。
恋人面してウザイって思われたくないし。
樹と同じで仕事だったかもしれない。
役職付きなんだから会食くらいあるだろう。
友だちと偶然ってこともある。
武長先生とか。